4月2日 ヘルタースケルター

烏山川緑道の桜も散りはじめて、地面が桜の絨毯に。

今日の雨で桜の季節も終わりですかね。


 















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ヘルタースケルター観ました。



面白かった。ガッツリワクワク観ました。
沢尻エリカの動きや表情が多彩で、ずっと面白いです。

CGの蝶が現れるシーンも、ヘタな人だと実在しない蝶を「ちゃんと私いま蝶を見ています」っていう演技をしちゃうんだけど、こういうCGと絡むシーンも自然で個性的でした。



沢尻エリカの演技も過激なんだけどウソっぽくはなくて、
りりこの部屋のデザインも人智を越えていますが「こんな部屋に住む人間いねえよ」とは思えない真実味がありました。
(りりこの部屋には監督の私物インテリアを多く使ったようです。ほんとに使ってるものだからウソくさくなかったんだね)



だからこそ、たま〜に作為的に見える箇所が気になりました。

女子高生の会話は「大人が考える女子高生の会話」て感じがしたし、検事の会話もいきなり2時間ドラマのよう。

りりこが風呂場で倒れたときの髪型も、倒れたときの自然の乱れでよかったのに「乱れてる風」な髪型にセットしちゃったから急激にウソくさく。



そもそもテーマが古い?

いまの芸能界ってもっと「生」っぽいから、見た目の美しさだけでスターダムには登らないだろうし、芸能人自身が芸能界というものにそれほどの夢を持っているように思えない。



それこそ女子高生にワーキャー言われることに実質的な価値がないことは、たぶんまともな俳優だったら知っていて。

「このワーキャー言われてる状況から早く抜け出したい…」って思うと思うんです。



そういう間違った価値観を持ってしまったりりこが哀れである、っていう映画なんだろうけど、だったらやっぱり女子高生の会話シーンでもっっとリアルで説得力のある現在の価値観を示しておいてほしかったなと思います。

単に「大衆の興味は移りやすい」ってことだけを重ねて表現していたけど、もうちょっと多様なリアクションがあればなあ。



りりこが全身整形であることがマスコミにばれたとき、

「りりこ全身整形なんだって〜。キモくな〜い?ありえな〜い。」っていうのだけでなく、たぶんいまなら「整形でもキレイなんだからいいと思う。海外では普通のことだし。メイクと同じ。」っていう意見も多く出てくるはず。



あと映像が極彩色で強烈なので、逆にそれに負けない人間くささ、ケモノくささが欲しくなってしまって、それを叶えたのが沢尻エリカのみだったってのもちょっと残念。





とはいえ、とても面白く観ました。

「りりこの顔を待ち受けにしとくとニキビ治るんだって〜」っていうセリフは最高でした。